選択 | ガンガジとの対話
ガンガジが世界各地で様々な人々と行っている対話をご紹介します
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あなたが心から欲しておられるのは何でしょうか?


ガンガジ   お会いできて嬉しいです。

質問者    ええ、本当に。
いつものように緊張しておりますけれど。

ガンガジ   そうでしょうか?
内側に自信が満ちているようにお見受けしますよ。

あなたがここに歩いてこられるのを拝見していて、これまでとは違う雰囲気を感じました。

質問者    はい。前よりも自信がつきました。

でも、同時に自分がとても恥ずかしく感じます。
なぜなら、 怒りという、社会的に受け入れられない感情が私の中にあるからです。

去年リトリートに参加して以来、イライラすることが多くなりました。

モグラたたきをなさったことはありますか?
モグラが次々とひっきりなしに出てくるのを、たたいて潰すゲームです。

ガンガジ    あら、おもしろそう!

(笑い)

質問者     私の仕事というストーリーがそれです。
私が“世界”と呼んでいる現実が、ひっきりなしに私をイライラさせるのです。

ガンガジ   どのようなお仕事をなさっているのですか?

質問者    弁護士です。それもワシントンDCで。

(爆笑)

ガンガジ   まあまあ、それはそれは。。

(爆笑)

あなたはとても特殊なゲームをなさっている訳ですね。

質問者   ええ。被害者意識でいっぱいです。

他の人から見れば何の問題もないように映るのかもしれませんが、
私の内側では、
『もうたくさん! 私をほっといてちょうだい。』という叫びで一杯です

最近、恋人との関係を清算しました。
取っておくべきだと、理性がつぶやく関係を整理し、
行くべきだと、理性がつぶやく場に出るのも止めました。

それでも私の人生の中に、ほっておいて欲しい、という叫びがずっとあります。

一体どこまでが私のわがままや表面的な怒りであるのか、
どこまでが、真我の叫びなのかがよくわかりません。

ガンガジ   インドの修理工の話をご存知ですか?

参加者    インドにいたときにうかがいました。

ガンガジ   まだ聞いていない方々がおられるかもしれませんからお話ししますね。

あるときパパジが、私とイーライと他の数人を呼び、このように問いました。

『ここに一通の手紙があるんだ。
送ってよこした本人に、明日会うことになっている。
君たちなら、なんて返事をするのか聞いてみたいと思ってね。』
そう前置きをすると、パパジは手紙を読みました。

手紙の主は、河川沿いで船の修理工をしていました。

インドに行かれたことがあればお分かりだと思いますが、
ひっきりなしに船がやってくる喧噪の中で、休む暇もないほどきつい仕事です。

手紙の主は、
『いまにも気が変になってしまいそうです。
ここにいると息をつく暇もなく、安らぎなんか全くないのです』と訴えていました。

『さあガンガジ、君ならなんて答えるかな?』

パパジの問いかけに、
私は咳払いをして、神妙に答えました。

 (会場爆笑)

『内側の平安は、外側のどんな騒音よりも深いのですから、
内側に注意を向けるように。』と。

イーライと、他の者達も次々に思いつくことを答えました。
パパジは何も言いませんでした。

翌朝、手紙の主がパパジに面会にやってきました。

パパジは、手紙を読み返し、
『あなたは、船の修理の店をやっておられるんだね。
それで、どうしたらいいのかを知りたいとおっしゃるんだね?』

私たちは、パパジと面会人を見つめながら、
さて、一体パパジは、私たちのうち誰の答えを口にするのだろうかと見つめていました。

パパジの答えは大変に単純でした。

『仕事を辞め引越しなさい。』

会場 (爆笑)

ガンガジ    素晴らしいでしょう? 
あたりまえですよね。

鎖で繋がれでもしていれば別ですよ。そういう場合は、諦める事が絶対に必要です。
“どのような状況にあっても決してざわめかないのは何か” 
を発見することは基本的なことです。

でもそれは、私たちのからだに自然に備わっている叡智を無視するという意味ではありません。

あなたがどうすれば良いのかは、私にはわかりません。

仕事を愛しておられるのなら、
仕事への愛はイライラよりも大きいかもしれませんし、
ひょっとすると、ストレス解消の為の長い休暇が必要なのかもしれません。
それとも、仕事を辞める必要があるのかもしれません。
私には知る由もありません。
それに私には関係がないことです。

でも、あなたの注意は何度もこのことに引き寄せられていませんか?
去年も同じ内容で対話をしたのではありませんでしたか?

質問者    ええ。そうです。

ガンガジ   あなたが二年続けて話題になさっているということは、
これはあなたの人生の中で重要だということですね。

質問者    私の中に恐れがあります。

ガンガジ   そうです。怒りの底には恐れがあります。

質問者    もしも私がこの仕事から身を引いたら、
根本的な安全がなくなってしまうという恐れです。

優秀で知性的で、自信にあふれているという、 西洋社会の中での私のイメージが失われてしまいます。

ガンガジ   その通りですね。

西洋社会での、知性的で、自信にあふれているといる女性、というイメージは確かに失われるでしょう。

質問者    。。。

ガンガジ   では、このイメージはあなたとってどのくらい重要なのでしょう?

質問者    私は、自分の心身の健康を優先します。

ガンガジ   これは、よくある話です。

あなたの生活に関することは私にはわかりません。

仕事の雇用状況は現在余りよくありませんが、あなたには充分な蓄えがおありかもしれません。 
仕事をお辞めになったとたんに、生存が脅かされる程のところにおられるのかどうか、私にはわかりません。

質問者    恐れです。   

ガンガジ   恐れ。
あなたの人生や仕事が、充実するかどうかという恐れですね。

質問者    ルールを壊しても生きていけるかどうかという恐れです。
とても表面的のように見えるかもしれませんが。

ガンガジ    いいえ、深いですね。
この地球上のほとんどの人々を駆り立てている力です。

質問者    (ため息)

ガンガジ   今、少なくともこの瞬間にある誘いは何でしょう?

質問者    ありのままでいることです。

ガンガジ   そう。
無価値なままにいてご覧になってはいかがでしょう。 

全く無価値のままで。

質問者    何者でもなく。

ガンガジ   その通りです。 

何者でもなく。

質問者    あなたが私のことをなんと思おうが、もうかまわないというほどに。

(笑い)

ガンガジ   まったくその通り。

そうであれば、私たちは真から出会うことができますね。
私や世界の為に、あなたはご自分自身を作り上げる必要がありません。

質問者     私の内側には、過激で狂った多くの考えや決め付けなどがあります。

ガンガジ   根底には自己嫌悪があります。

ロバは愚かな動物だからと、むち打って重荷を運ばせているのと同じです。

質問者    ええ。自分でゲームを続けてきたことはわかります。

ガンガジ   恐怖は大変に大きいからです。
どうでもいいようなことではありません。

これは、失う恐れですね。
スピリチュアルな門です。

あなたが本当に真実でいたい時、
何が一番大切であるのかという優先順位を並べ替えなければなりません。

スピリチュアルな充実が心から欲しいときは、この恐れに立ち向かわなければなりません。
誰でもない、何者でもないということに、進んで立ち向かうときです。
少なくても今日、この午後だけでも。

質問者    私の内面で、大声が聞こえることに気づきました。
他の人たちの声です。

『それが欲しかったんじゃないの?』
『手放しちゃだめだよ。』
『みんなが手に入れたい物だというのに。』

ガンガジ   金の指輪ですね。

質問者    ええ。
でも、私はいらないのです。欲しくないんです。

ガンガジ   ショックですね。

質問者    ただ、どうやって周りの皆を説得していいのか。

ガンガジ   あなたに賛成する人は誰もいませんよ。
皆が、こう思うでしょう。

『あの人、いったい、どうしちゃったのかしらね?』
『カルトに洗脳されちゃったらしいわよ。』

(爆笑)

『一体何をやっているんだ!』

質問者    『何のつもりだ!』

ガンガジ   『何を考えているのやら!』

(爆笑)

そうです。
自分自身に正直に賢明に生きようとするとそうなります。

成功は、あなたが心から欲しているものをあなたに与えはしない、
ということを知るには、実際には、あなたが充分に成功している必要がありますね。

質問者    ええ。わかります。

心から欲しているものがあります。

ガンガジ    とても明確に表現されていますね。

あなたに必要な根本的な問いかけは、

『一体、何が本当に欲しいのか?』
『あなたの人生の価値は何か』ですね。

皆がご自分の意見を持っておられるでしょう。
そして、あなたに成り代わって答えることは、誰にもできません。
一人一人が、ご自分の答えを見つけなければなりません。

あなたのご質問は難しいですね。
なぜならあなたは、誰もが欲しいような社会的な成功をおさめておられるからです。

これは、幻想の崩壊です。
何が私たちに幸せをもたらすのかという、幻想の完璧な崩壊です。

人生の意味を粉々にする必要があります。

痛みを伴うでしょう。

質問者    吐き気がしてきます。いろいろな意見を聞いていると。

ガンガジ    聖なる吐き気です。

(爆笑)

質問者    それなのに私は、

あっ、こうやってまた同じ会話を繰り返してしまいます。

ガンガジ    

『私は一体、何を望んでいるのだろうか?』
『欲しいのは何だろう。』
『心から欲しているのは何だろう。』

あなたの30数年の人生を振り返り問いかけてご覧なさい。

もしも、この問いかけに答える準備ができていないなら、
あなたはここで、この対話をなさろうとはお思いにならないはずです。

答えがわからないのでしたら、
今のままでいることが答えなのかもしれませんね。

ご自分自身に本当のことを語ってご覧なさい。
そうすれば、
周りの皆が、ああしろこうしろと言っているだとか、言っていないだとかで、
行き詰まっているところからぬけられるでしょう。

質問者    自分ではもう決めています。
いつも心の底からの答えを知っていました。

恐れや、エゴが、そんなことはできっこないと、つぶやくだけです。

ガンガジ    それで?

一体何が一番大切なのですか?

あなたは、 何に対して真実でいたのですか?

質問者     真我です。

ガンガジ    それは良かったです。
飛躍ですね。

ここであなたに必要なのはビジュランスです。

『それはそうだけども、』
『いまはちょっとできないから、』というように、

この跳躍に理性がくっついて、物語を語り始めたら、
あなたはただストップ、やめるだけです。

もちろん、あなたの周りの方々は、あなたが間違っていることを立証なさりたがるでしょう。
つまり現実的に申し上げると、あなたは周りの方々を落胆させることでしょう。

あなたが別れた恋人が、とっておくべき良い関係だったのかどうかは知るよしもありませんが、
でもあなたは自由です。

周りがなんと言おうとも関係ないでしょう。
批判されることになるかもしれませんが。

質問者    再び檻の中に戻りたくありません。

ガンガジ   私だってあなたに檻のなかにいてほしくはありませんよ。

質問者    ありがとうございます。

ガンガジ   こちらこそどうもありがとうございます。

 

 

 


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やめる

 

(この対話は、

タイトル/正しい選択はどうすればできるのでしょうか? の後半です)



ガンガジ    あなたのご質問をもう少し具体的にしていただけますか?

 

あなたという形態において、

どのような人生の選択のことをお尋ねになっているのでしょうか?

 

質問者   毎日の生活の中での選択なのですけれど、

 

ええと、、、

 

あれこれとたくさんの選択があり、私たちはその中で選択をしていますよね。

たとえば、

瞑想をする時間、テレビを観る時間というように。

 

さあ、そろそろ瞑想をする時間だぞと、、、、

 

ガンガジ   だけど、テレビがみたいと。

 

(笑い)

 

しなくてはならないこと、対、したいこと。という訳ですね。

瞑想はきっとためになるけれど、テレビの方が面白いし、

 

質問者    ええと、、、

 

瞑想がいつも退屈な訳ではないです。

たまに、とても静かな境地が得られることもあります。

 

ガンガジ   それは素晴らしいですね。

 

質問者    ええ。

 

ガンガジ   ではもっと瞑想なされば良いのではありませんか?

 

(爆笑)

 

質問者    (うなずきながら)

ええ、それはそうなんですけれどね。

 

ガンガジ   そうなさりたいときはそうなされば良いのです。

 

質問者    おっしゃる通りです。

 

。。。

 

この例は良くないな。

何か他の例はないかなあ。

 

(笑い)

 

ガンガジ    あなたがおっしゃっているような選択は、

人生の選択のようには見えません。

小蠅がやってきては飛び去っていくようなものです。

 

質問者     そうですね。

 

ガンガジ    それなら追っ払ってもいいですし、

それとも飛び回るままにほっておいてもいいのではありませんか?

どちらに決めようが、たいしたことはありません。

 

深いところからイエスかノーかというような、大事な瞬間という訳ではありません。

表面的な、イエス、ノーです。

お好きなようになさればいいでしょう。

 

私がお話ししていたのはそのような表面的なことではありません。

 

質問者    。。。

 

じゃあ、私が例えば常にテレビを観る選択をしたとしても?

 

ガンガジ    

かまわないのではありませんか?

そのようなことはどうでもいいことではありませんか?

 

毎日ホットドッグを食べていたってかまわないのです。

 

(爆笑)

 

質問者    僕はベジタリアンじゃないですし。

 

ガンガジ   じゃあ、まったく問題なしですね。

 

(爆笑)

 

思考は、

 

正しい選択をし、

これをやっていれば、きっとあれとあれが手に入るぞ。

という具合に先走りをします。

 

もしあなたが、毎度正しい選択をし続けていたとしたら、

いったい何が手に入るのでしょう?

 

質問者    ええと、、、、

 

テレビか、瞑想かという選択で言うなら、

もし瞑想ではなくテレビを選択してしまえば、私はあまり良い気分ではないだろうと思います。

そして瞑想を選択すればきっと、とても満足だと考えるだろうと思います。

 

ガンガジ    その満足感は、どちらも一時的なものではないですか?

 

質問者     ???

ええ。その通りです。

 

ガンガジ    あなたは、一時的な満足ではない、

“何か” が欲しいでしょうか?

 

質問者    。。。。

 

ええ。

 

ガンガジ    少し躊躇なさっていますね。

 

質問者     。。。

いえいえ。

 

ええと、、、、

はっきりしています。私は一過性でない何かを望んでいます。

 

ガンガジ   本当ですか?

 

質問者    ええ。

確かです。

 

ガンガジ   それでは、

あなたがテレビを見ているときも、瞑想をなさっているときにも、

変わらずにここに存在している それ“ を発見なさってください。

“それ” があなたの真我であることに気づいてください。

 

私がいつも提案していることです。

よし!  と言って、向き合おう、という私の提案はそのような意味です。

 

質問者    。。。

 

(うなずきながら)

 

私の人生のあらゆる瞬間のいまここに、“不変の意識” が存在しているとおっしゃるのは、何となくわかる気がします。

私がテレビを見ていようが瞑想をしていようが関係なく。

 

でも、

テレビを見ているときよりも瞑想をしているときの方が、

私はそのことによく気づいているように感じるのですが。

 

ガンガジ   瞑想をしているときは、 “それ” がもっとたくさん存在しているのでしょうか?

 

質問者    ???

 

いいえ、そうではありません。

 

ガンガジ   ですから、どちらを選択しようと関係がありません。

 

あなたが、どちらを選択したら良いのだろうか、と考えておられるのは、

選択をすることによって欲しいものが得られると思うからでしょう?

テレビを観る楽しみだとか、瞑想で得られる境地だとか。

それなら選択すればよいではありませんか。ホットドックを選ぶようにね。

私たちは幸運なことに、誰もが自由に選択ができるのです。

 

ホットドックを毎日食べたり、一日中テレビを見ていれば、

当然身体の具合が悪くなるかもしれません。精神的にも感情的にも余り良くないなと、気づくかもしれません。

 

当然のことですから、

そのようなことは、いちいち考える必要もありませんね?

そうではありませんか?

 

いかがでしょうか?

 

 

質問者    ええ。

 

ガンガジ   一体、あなたのご質問は何でしょうか?

 

質問者    (苦笑)

 

そうですねえ。

いい例えが浮かばないです。

 

私の頭には、 一日に何度も、日常的にたくさんの疑問が浮かびます。

 

ガンガジ    たぶんそれは、ほとんどがあなたの頭の中の思考の活動です。

そのような疑問、思考のおしゃべりをいちいちとりあげて楽しむ必要はありません。

 

ホットドックを選択するか、それともしないか、

そのようなことは一瞬にして決めればよいことです。

わざわざそのことに関して思考をあれこれと巡らす必要はありません。

テレビも、瞑想も同様です。

頭の中で、ああなのか、こうなのかと議論する必要はありません。

 

あなたがご存知の通り、今ここに、変わらずに存在している “それ” があります。

注意を向けるのはそれです。

 

質問者   (しばらく沈黙)

 

ガンガジ   いかがでしょう?

 

質問者    。。。。

 

少し混乱しています。

 

ガンガジ   混乱は思考の一つの状態です。

わからない、というのと同じです。

 

大変よいサインです。

 

(ガンガジ、両手を広げ)

 

混乱したままでいてください。

思考を働かせてわかろうとせずに、わからないままでいてください。

 

内側での議論をおやめなさい。

 

質問者    あなたがおっしゃることは理解できますが。

 

ガンガジ   それは良かったわ。

 

質問者    ええと。

 

やっぱり疑問がわくのですが。。。

 

(笑い)

 

私の真我に常に注意を向けるようにとおっしゃっているのですよね。

常に、どのようなときも。

 

ガンガジ   やってご覧になったらいかがでしょう?

 

やってご覧になってはいかがでしょう? とりあえず実験的に。

 

やってご覧になったときにはじめて直接的に体験なさるでしょう。

 

本当に欲しいものが何なのを直接的に知ったうえで、

それでも頭の中の議論に戻りたいのならば、

そのような選択をなさるでしょう。

 

質問者    どちらがよいかは、もうすでにわかっています。

 

ガンガジ   体験なさった時はじめて確かになるでしょう。

生きた体験としてです。

 

思考の議論を悪者にしている訳ではありませんよ。

役に立つ場合があります。役割があります。

 

けれども、私たちの思考には、

答えを探し求め、何度も何度も、あれこれと議論したがる傾向があるのです。

 

ただ単純に、やめてご覧になることです。

 

質問者    (黙ってうなずく)

 

どうもありがとうございます。

 

ガンガジ    こちらこそ、どうもありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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正しい選択はどうすればできるのでしょう


質問者    何かを選択をしなければならない状況がある場合、

どちらを選べばいいのかをどうやって知ることができるのでしょうか? 

 

ガンガジ   あなたにはどうなさっているのですか?

 

ご自分の真実を否定なさっているとき、何かサインが感じられますか?

 

重要な質問ですね。

 

私たちは、

思考に頼り、

『あっ、こっちが正しいな』と判断し、

あるときは感情に従い、

『これが正しい選択のような気がする』と決定し、

またあるときには、

『よし、直感が働いた! 絶対これだな』と、

そのようにして選択する訳ですが、

何に従って決定したとしても失敗することがあります。

だれもが経験しています。

そういう失敗を何度もしていますね。

 

(笑い)

 

質問者    決定する前にどうやってそれが正しい決定なのかが

まだわかりません。

 

ガンガジ   わかるような何かではありません。

 

質問者    自分で気づいているのは、

真我に従った決定を行ったときには、後に、

こみ上げてくる歓びのようなエネルギーがあります。

正しい選択だったという確信というのでしょうか。

でもそれは、後から感じることです。

 

先にそれがわかるにはどうしたらいいのかなあと。。。

 

ガンガジ   どうやってコントロールできるかという訳ですね。

 

(笑い)

 

質問者    まあ、そう言われればそうです。

 

ガンガジ   どうやったら、思い通りに仕切れるか。

 

質問者    そういう言い方もできるかもしれませんが。

 

ガンガジ   ただ一つの答えは、

 

“私たちには知る由もない” ということです。

“わからない 

 

それだけです。

 

あるがままに心を開き、そこから発見なさることです。

誤りをおかすことに喜んで心を開く意図をし、

真実を語ろうという意志を持つことです。

つまり、

どのようなことが起ころうとも、

それを喜んで体験しようという意志を持つことです。

 

質問者     行動を起こすという意味ですか?

 

ガンガジ    止まる。のです。

 

そして何が起きるのかを待つのです。

もしそこで行動が起きるのなら、そのようになさればよいでしょうし、

行動が起きなければそれもよいでしょう。

その後、どのように展開していくのかを発見なさればよいでしょう。

 

はじめに、STOP

止まるのです。

 

とまれば自然に開きます。

 

質問者     考えることをやめるのですね。

 

ガンガジ    ええ。

 

私たちは、ああでもない、こうでもないと、考えます。

それをただ、やめるのです。

 

“何もわからない”

 

わからないままに、

心を開く。

 

パパジが、

待って、見守る。

ということをおっしゃいました。

 

『やってみましょうか、どうしましょうか』

と、質問する者たちに、

 

『待とう。

まだ、心に落ちないから。』

と、パパジは答えました。

 

そうすれば誤りを犯すことがないという意味ではありませんよ。

誰だって誤りを犯します。

神だって間違います。

皆さんも同感ではありませんか?

 

(笑い)

 

誤りは人生の経験ですね。

私たちは誤りを恐れます。

自分や誰かを傷付けるかもしれません。死ぬ程までに。

 

もちろん恐れた方が良い場合というのも確かにあります。

でも、

誤りを犯かすことに対し非常に大きな恐れを抱くことは、

非常に大きな誤りです。

 

(笑い)

 

隅の方にいて、

知識を増やし、

これはいったいどのような意味だろうか、

どうすれば良いだろうかと方法を考えてばかりいて、

そして、突然、気づくと死ぬときがやってくるのです。

 

(爆笑)

 

誤りを犯すかもしれない。

誤りはあなたを死に至らしめるかもしれない。

これが人生の現実です。

家の中にいても死ぬかもしれませんしね。家が崩れて。

地震や津波が世界のあらゆるところで起きています。

そういうことが起きることは誰もが頭では理解できますが、まさか自分にとは思いもしないでしょう。

そして、こうすればきっと大丈夫だろう、ああすれば大丈夫だろうと、免れる方法を

あれこれと考えます。

 

もちろん私たちには考えて予防する能力もあります。思考の役割は重要です。

 

でもあなたは、“止まる” ことができます。

そして心を開くのです。

 

(ガンガジ、胸の前で両手を大きく広げる)

 

ご自分で発見なさってください。

 

そうなれば、あなたの人生は探求となります。

発見の人生です。

身体的、精神的、感情的、状況的な発見という多次元の発見です。

 

そうなると理性は、仕切るかわりに従うことになるでしょう。

理性は、理解しようとがんばるかわりに、

 

『あれっ。わあ、そういうことか』

と、発見をするでしょう。

 

『こりゃあ、失敗だったか。』

『わあ、ひっぱたかれたぞ。』

 

またはその逆かもしれません。

 

ひっぱたかれたかと思いきや、

実は、最高の快挙であった。

 

が、

そう思ったとたんに、はり倒されたと。

 

(爆笑)

 

ですからね、結局のところ、

 

わからないんです。

 

わかろうとするのを止めるというよりも、

“わからない” と気づけばいいのです。

 

そうでしょう?

初めから何もわからないのです。

 

なんという解放ではありませんか?

 

 

わかろう、理解しよう、となさるのが混乱の原因です。

理解したいのに理解できないという欲求不満があるのでしたらそれを助け舟として利用することができます。

 

内側に炎が燃え上がるのを許してごらんなさい。

胸の奥に熱がありますね。エネルギーです。

 

理解したいから、なんとかしようと画策したり、自分にむち打つかわりに、

ただこのエネルギーが胸の奥に燃え上がるのを許してご覧なさい。

 

人生は冒険ですね。

その中には、死んで動かないような部分もあれば、聖なる部分や

ごくありきたりの部分、危険な部分や、至福の部分や、退屈な部分もあることでしょう。でも、あなたがそれらすべての核なのです。

失敗の中に、成功の中に、あらゆる瞬間の中に、そのような部分を発見するのです。

 

あなたが、失敗だと思ったその瞬間に、

よし!と言って向き合うなら、失敗は大変大きな助け舟です。

もちろん失敗はうれしくはないでしょう。でも、力があります。

そして役立ちます。

 

理解しようと思考を働かせず、わからないままでいることをご自分に許してごらんなさい。

 

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選択の瞬間があることに気づきますか?


 質問者   昨日は質問したいことがありました。

でも今は、わざわざ私が質問を生じさせない限り、

質問がここにあるというふうには感じません。

 

ガンガジ  とても良いところに気づかれましたね。

 

ニュートラルな空間とで申しましょうか、

質問を生じさせたり、あなたの物語問題や歴史といったものを生じさせるためには、あなたは過去へと戻っていかなければならないということを知っている空間があります。

 

つまり選択の瞬間があるのです。

あなたがこの選択の瞬間に気づいたということは、素晴らしいことですね。

 

普通、私たちは選択をしています。

 

過去に戻るという選択をし、あなたの歴史や問題を創造します。

それが『あなた』にとって大変に重要な問題だからです。

 

(会場笑い)

 

重要であるという思い入れがあり、時間や労力を投入してきたのです。せっかく労力を使ってきたのに、その問題をわざわざ思い起こしてもう一度生じさせるのをやめてしまったら、問題の重要性は無くなるわけですね。

 

(会場笑い)

 

このように、私たちは、過去の記憶へと戻るのです。

これを、再生と呼びます。

生まれ変わりです。

あなたの問題や惨めさや質問を、毎日、毎日、繰り返し再生させるという選択です。


そしてひとたび、選択があることに気づかれたなら、

何が起きていたのかが正確におわかりになることでしょう。

 

努力が必要です。

まず起きたことに対して、一体あれはどういうことだったのかと注意を向け、もっと踏み込み、時間やエネルギーや注意を投資します。

 

それから、質問が起きます。

過去があり、問題があり、問題の答えを追求し、または問題をさらに大きくする追求があります。

 

そして追求は、起きた出来事の再生へと続き、再生は選択の瞬間へと続き、

あなたは、苦悩者としてもう一度生まれることを選択するわけです。

単にいまこの瞬間にいることのかわりに。。。

 

単にいまこの瞬間、ここにいて、誰でもなく無でいることのかわりに、苦悩者をもう一度やろうとあなたが選択すると、

そう選択した瞬間のには、問題の再生がおきます。

そして、問題の 再生がおこると、

こんどは解決への追求が続きます。

 

(ガンガジ、数分間沈黙)

 

お気付きでしょうか?

 

たった今の沈黙のように、

いまこの瞬間にじっとしていると、この瞬間はとても強くなりますね。

 

そして、瞬間が強くなると、今度はそれに伴い、

『あっ。この瞬間に、“私”が消えてしまうかもしれない』

という考えが、起こり、

『そうなると、“私”の人生で、重要だったことがらはみんな消えてしまうかもしれない。大変だ!』

といった考えが続いて起こるかもしれません。

 

でも、ここでよく理解しておいていただきたいのは、

あなたはいずれは消えてしまうということです。

いなくなってしまいます。

あなたがどれだけ大きな成功を収めたとしても、

それらもいつかは消えてしまいます。

2500年、3000年、4000年、

偉大な功績なら100万年くらいはのこるでしょうか。

でも、宇宙の時間の単位では、100万年は無いに等しいのです。

 

ですから、ここにあなたへの問いかけがあります。

 

『あなたは、生まれ変わることを繰り返さないという意志がおありでしょうか?』

 

転生輪廻というような、生まれ変わりに対してお持ちの考えは、ここでは脇にどけておいてくださいね。

 

『今この瞬間、

再生をしない意志は、おありでしょうか?』

 

あなたという特定の形のことではありません。

 

今この瞬間、ただここにいるのです。

 

再生させようと引っ張る力はとても強いことがおわかりでしょう。

 

でも、常に選択があります。

いまここであなたが、

もう再生を繰り返さないという選択をしてご覧になれば、

そこには、

生まれたこともなく、ただずっと生き続けているなにかが在ることに、必ずお気づきになるはずです。

あなたの歴史や疑問、物語、苦しみ、問題 探求、

といったものにはまったくかかわりなく、

いきいきと生き続けている何かがここにあることにお気づきになるでしょう。

 

その広大さや平安が、“ほんとうのあなた”であることにお気づきになるでしょう。

 

それは、誕生とも、死とも、まったく関係がありません。

 

この気づきの中にあるならば、

たとえ再生があったとしても、それはもう大きな問題ではなくなります。

この気づきに真実でありたいという意志がおありなら、

一日に何度再生を繰り返したとしても、もうまったく問題にはなりません。

 

あなたの物語や歴史や、問題や疑問は、

『真実の存在としてのあなた』の中に生まれるからです。

 

それは広大無辺な知性であり、

自ら、自分自身に気づいている意識です。

 

 

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選択の瞬間


質問者    あなたの対話を初めて聴いた頃、私は絶望のどん底にありました。

与えられた状況が、どのようにあがいても一生つきあっていかなければならないものであるという事実を、なんとか変えようとして、躍起になっていました。様々なスピリチュアルな教えをさまよいましたが、生半可な希望や起きている現実に対する多種多様な解釈は、私をますます落ち着かなくさせ、苦しみの深沼へとはまり込んでいきました。

『ほんとうのあなたは、あなたがあなただと信じているそれではありません』
という、あなたの言葉を聴いた時、それはとっても新鮮に聞こえたのですけれど、私はずっと前から、そのことを知っていたのだというふうにも感じました。ですから、あなたのお話をもっとたくさん聞いてみたいと思いました。そして、あなたの対話を毎日繰り返し聴きました。

恐れに向き合うのはなかなか困難でした。
でも、希望がありませんでしたし、探し求めることに疲れて果てていましたから、あなたがおっしゃるとおりにやってみてもいいかなと思いました。

(笑い)

恐れに襲われる度に立ち止まりました。
そしてあなたがおっしゃるように、何度も、そのエネルギーに対して心を開きました。
どのようなことが起きるのかはわかりませんでしたが、とりあえず、やってみていました。

(笑い)

そしてあるとき、気づきました。
言葉で表すのは難しいのですけれど、、、、
恐れから気持ちをそらさずにじっと留まっていたら、そこにはただ大きな、しんと静かな空間があるだけだったのです。
初めて体験した、本当の平安、でした。

ガンガジ   こどもが、ベッドの下にお化けがいると言って怖がっているのと同じですね。母親はこどもに、ベッドの下をしっかりと見てご覧なさいと言うでしょう。
逃げることをやめてしっかりとみてみると、お化けはそこにいないということに気づくのです。

質問者    はい。
そして、私が恐れていた『将来』は、私が作り上げていた幻想だったということもはっきりとわかりました。

真実は、
『私は何もわからない』という言葉につきます。
だってほんとうにそうなのですもの。

(笑い)

ガンガジ   その通りです。
素晴らしいですね。

あなたがおっしゃっている「わからない」とは、成熟した、智慧ですね。
無知という意味での「わからない」ということではありません。

意識的にわからない中にいるということが、
ゆだねです。

質問者    ええ、そうです。

『私』はわからないのだ、ということがわかったら、平安が現れました。

『私』は信頼するに足らぬものなのです。
考えの寄せ集めなのです。

以前恐れていたものが、もう全く怖くありません。

(しばらく沈黙)

あなたのおかげです。
どれほど感謝しても足りないくらいです。

最近、あなたが、「責任を取る」というお話をなさっていることを何度か聴きました。
『また、同じことを繰り返してしまっている、ということを見る責任は私にあるのだと、あなたはおっしゃっていました。そして、そのことに対して、開くという選択が私にはできるのだというふうにおっしゃいました。
 
それはとてもパワフルな言葉でした。
なぜなら、私は、
苦しむことを自分が選択しているということを、薄々、というよりも、
とてもはっきりと、知っていたからです。
ただ、そのことをうやむやにしていたかったのです。

起きている状況や、誰かのせいにして苦しむというような習慣があり、
悲劇のヒロインを演じることを楽しんでいたとも言えます。
それをやめてしまったら、生きている楽しみが無くなってしまうのではないかというような気がしました。

(笑い)

ガンガジ   エンターテイメントですね。

質問者    そうです。

けれども、
本当に手放してもよいと決意しました。
飽き飽きしたからです。

「もう、いい加減、エンターテイメントはいらない」と感じるまでに、
永遠のような時間を費やしてきたような気がします。

ガンガジ   真の、成熟ですね。

質問者    それで、
あなたがおっしゃることを、何度も自己検証してみました。

はじめは、意識的に立ち止まることが必要でした。
そうやって自分の中で何が起きているのかを何度も見ました。

技術を習得するのと同じだと、あなたはおっしゃっいましたが、まさにそのような感じでした。
動作を確認しながら、車の運転を覚えるというようなかんじでスローモーションで見るようにと、あなたはおっしゃいましたが、
私は、自分の中で何が起きているのかを根気強く何度も見ました。

そして、最近は、考えがやってく瞬間というのが確実にわかるようになりました。
私の身体の中になんらかのエネルギーの動きが起こるので、考えがやってきたということがほとんど同時にわかります。
そして私は、気づいた瞬間に考えを手放します。
すると即座に解放が起こります。

ガンガジ   まさにその通りです。

質問者    たまに、考えを意識的に招き入れ、しばらく遊んでみることがあります。
数秒間ですけれど。。。
でもすぐに、遊ばなくてもいいと感じますので手放します。

そのような選択は、私の中で、今はとても瞬間的に起きています。
けれども、手放すか、招き入れるかという選択を、自分でしているその瞬間がそこにあることは、はっきりと、大変明確にわかります。

また、あるときは、
招き入れた考えは、2、3時間私の中にとどまり、
ときには私は、もっと長い時間、留まることを許しますが、

(笑い)

するとそれは大きく膨張して、手に負えないと感じ始めることになります。
でもある時点で、
「もうたくさん。」と、
私は、その考えを手放します。

あなたがおっしゃるとおり、苦しむか苦しまないかという選択は、私にあります。
あなたは正しいです。

(会場笑い)

ガンガジ   皆様、今、彼女はとても重要なことをお話ししてくださっています。
私がいつも皆様にお話ししている、私たちにある責任について、
彼女の体験からお話ししてくださっています。

おなじみの考えを、何度も招き入れ、苦しみを選択することも自由ですし、
「もう結構」と、即座に手放すことも自由です。
そこに選択の瞬間があり、私たちは、どちらをも自由に選択をすることができるのです。

選択の瞬間に気づくために、初めは、意識的に何が起きているのかを見る必要があるかもしれません。
やがて、瞬間的に見え、選択ができるようになります。
そしてやがてそれは、まるで自動的に起きているように感じられるようになるでしょう。
選択は一秒にも見たない時間の中で起こります。

そのようなことが、誰にでも可能です。

『本当に欲しいのは何だろう?』
と、何度もご自分に問いかけてみてごらんなさい。

質問者     あなたに心から、感謝をしています。

ガンガジ    私の話を鵜呑みになさらずに、検証してみてくださりありがとうございます。

あなたのお顔を、皆様の方に向けていただけますか?

(質問者 会場に顔を向ける)

どうでしょう皆様、彼女のお顔をご覧ください。

私たちは、お互いに気づいたことを、このように与え合うことができます。
受け取り合うことができます。

真理は伝染していきますから。


素晴らしいですね。

あなたがいらしてくださったことに、心から感謝いたします。

(ガンガジと質問者、向き合ったまま合掌、長い間沈黙)




   




   

















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選択

 

質問者    ここでお話をするのはとても恥ずかしい気持ちがしますが、
私は、すぐに人を遠ざけ、引きこもり、関わりを絶ってしまいます。
どうしたら、そのようなことをすることをやめることができるかを、質問したいのですが。


ガンガジ   これはあなたが学んできたパワー、力ですね。

質問者    とても強烈です。

ガンガジ   そうですね。

そして時には、そのように、人から離れ、遠ざかるパワーが必要なこともあるでしょう。

とても強力ですね。
ある人々は、このような力を身につけます。

そこで、
私からあなたへの質問は、
この力を捨ててしまう意志が、おありかどうかということです。

質問者    はい。はっきりしています。捨ててしまいたいです。

ガンガジ   それはすばらしいですね。

それでは、この力を使いたいという気持ちがわき起こったときに、それに近づかないことです。

それほどに簡単なことなのです。

複雑にしてしまうのは、
「万が一のときのために、ちょっとだけとっておこうかしら、
ひょっとしたら、いつかまたそれが必要になるかもしれないし。」
というものです。

あらゆるスピリチュアルな教えが、
あなたを夢中にしてきた力に溺れることを、放棄する必要性について語っていますよね。

あなたに楽しみを与えているこの力は、同時にあなたに苦しみも与えています。あなたはそのことに気づいていらっしゃいます。
力には限りがあるということをご覧になることができるのは、成熟ですね。

あなたがほんとうに欲しいものは、ご自分を切り離してしまうその力よりも深いのです。

あなたは気づいていらっしゃらないかもしれませんが、
この力を使っているとき、あなたは段階を踏んでいらっしゃいます。

質問者    嫉妬です。比較です。

ガンガジ   嫉妬。比較ですね。
始めに、比較が起こり、そして嫉妬が起きますね。

質問者    はい。

ガンガジ   それから?

質問者    不足感が起こります。


ガンガジ   不足というストーリーですね。
そして、不安というストーリー。

質問者    はい。

ガンガジ   不安のストーリーには、恐れがありますね。

それから?

質問者    。。。

ガンガジ   それから何が起きますか?

と申しますのはね、ここまでは、まったく問題がないんです。
問題はどこにもありません。
痛みが伴っているかもしれませんが、痛みには問題がないんです。

痛みを避けようとあれこれさがし始めると、とたんにそこに苦しみが生まれます。
やめる必要があるのはそれなのです。
痛みを避ける方法探しです。

痛みには何も問題がないのです。
避ける方法をさがすのを止めてみるとそのことがよくわかります。

では、次に何が起きるのですか?

質問者     感情が傷つくのを避けようとします。

ガンガジ    感情が傷つくのを避けようとする。

そのとおりです。

それでは、そのことの中に入って行きましょう。
どのようなステップがありますか。
あなたの感情が傷つくのを避けるステップですね。

あなたは、あなたご自身に何と言ってきかせるのでしょう。
マントラがそこにあるはずです。

質問者    とても早く起こるのでよくわかりません。

ガンガジ   そうですね。
では、動きをゆっくりご覧になってください。
スローモーションにしましょう。
そうすればはっきりとご覧になれるでしょう。

(笑い)

あなたは繰り返し練習を積んでいるので、とても早くそれが起きるのです。
例えば、車を運転する時と同じですね。
次はどのステップだったかなあ、と考えることはありませんね。
普通はまったく考えもせずに運転なさいますね。

でも誰かに教える時は、
ここをこうやって、
次はこうやって、
それから、こんなふうにサイドミラーを見て、
という具合にひとつひとつゆっくりとなさるでしょう?

ですから、そういうふうに、教えていただけませんか?

あなたの中でどのようなことが起きて、自分の殻に閉じこもり黙りこくってしまうのかを、私に教えてください。

さあ、どうやって、殻に閉じこもったらいいのかを習いたいんです。ステップを教えてください。

(会場笑い)

質問者    はい。

ガンガジ   あなたにとっては、それはとても自然に起きてしまうのでしょうが、
でも実際は、自然に起こる訳ではありませんね。
そこに至る、道があることを今ごらんになりましたよ。

質問者    虚ろになります。

ガンガジ   虚ろになるのですね。


(ガンガジ 虚ろな顔を作る)

質問者    後ろの方で、黙りこくってしまいます。

ガンガジ   それからどうなさいますか。
こころの内側では、どのように感じていらっしゃいますか?

質問者    そうすれば、みんながどこかに行ってしまうということはありませんから。

ガンガジ   なるほどそれはそうですね。

わかりました。
私にもそこまでならできます。

質問者    よろしい。よろしい。

 (会場爆笑)

それから、アドナリンがたくさん出ます。

(笑い)

ガンガジ   アドナリンの分泌ですね。

それはなぜ出てくるのでしょう?
どうやってそれを生じさせるのですか?

質問者    よくわかりません。

ガンガジ  よく見てご覧なさい。
私に教えてくださるのでしょう?

質問者    そうですね。


(笑い)

ええと。
怒りでいっぱいになるんです。

ガンガジ  こういう状況を引き起こした誰かに対して、怒りでいっぱいになる訳ですか?
つまり、
「私をこんなふうに自分の殻に逃げ込ませた誰かに対してですか?」

質問者   そう。そう。

その通りです。

ガンガジ  わかりました。

さあ今、『私』というストーリーができましたよ。
比較や、嫉妬という感情や、無価値観が基盤にある不足感ですね。

ここで、誰かを引っ張ってこなければいけない訳ですね。
その人がこの物語を私に引き起こした張本人な訳です。

質問者   はい。彼らが私をのけ者にしたからです。

ガンガジ  ほらほら、やっと物語がリアルになってきましたね。
首のこのあたりに感じ始めましたよ。

 「あの人たちが、この私を、のけものにしたんだわ!!!」
 

(質問者 会場 爆笑)

それから?

質問者   これ、皆さんの前では、やりにくいです。

(爆笑)

ええと、どこまでいったのだったかしら。

ガンガジ    物語を、解いている所です。
とても固く絡まっていたので、何が起きているのかもわからず、
あなたは、ただそれが起きているように感じていたのですが
それを、ほどいています。

そして、いま、 『私は被害者だ』というところまで解きました。


二つありますね。

まずは、この嫉妬という感情の被害者です。
そしてもうひとつ、この感情をわたしに与えた、だれかの被害者です。

そこから、私は逃げなければなりません。

質問者   そうです。


ガンガジ  それでは、このあと、
逃げるためには次のステップをどうしたらいいのかを知りたいのですが、教えてくださいね。

例えば、身体や、感情はどうなるのでしょうか?

どうやって、虚ろになればいいのでしょう?
どうやって、引きこもり、どうやって隠れたらいいのでしょう。

質問者    話すのを止めます。
それから、歯を固く噛み締めて、 

ガンガジ   (実際にそのようにしながら)

目はどうしたらよいですか?

質問者    石のように固く、
とても冷たく。

(笑い)

ガンガジ   こんなふうにですね。

(笑い)

それから身体はどうすればいいですか?
特別な姿勢というのはありますか?


質問者    そうですねえ。どうでしょうか。

ガンガジ   今、その状況を実際に感じてご覧なさい。

質問者    縮こまります。背中を丸めます。
被害者ですから、被害者の姿勢になります。

ガンガジ   そうですか。

(ガンガジ 笑いながら)

ねえ、
大変な労力ですよ。これはもう。。。

(会場爆笑)

 質問者    


(質問者も爆笑しながら)

はい。そうなんです。
すごく疲れて、大変なんです。

ガンガジ   まったく、労力がいりますねえ。

大変なエネルギーを使いますよ。これは。

質問者    はい。すごいエネルギーを使います。

ガンガジ   それではね、

さあ、
解決方法は何でしょうか?

実際にはもっとたくさんのステップがあるのだと思いますよ。
でも十分なステップをごらんになりましたね。

解決方法は何でしょうか?

質問者    ???

ガンガジ   たった今ご覧になったたくさんのステップの中の、どの段階であっても、このようにおっしゃることができるのです。

「もう止めよう」
「この小さく閉じてしまう力を、捨ててしまおう」と。

さあ、それでは、
まっすぐに座ってご覧なさい。
そして、目をしっかり開けてね。

それから、こんなふうにね、

 「こんにちは。

 私の気持ちは傷つきました。
私はそれをあなたのせいにしています。」

(笑い)

それとも、単に、

「傷つきました。」

 それともね、

こんなふうにもおっしゃることができますよ。
「愛しています。」とね。

 質問者    

(大きく微笑みながら)

ありがとうございます。

ガンガジ   ほらね。

そのとおりです。
このほうがずっと簡単なのがおわかりになりましたね。

質問者    はい、ほんとうに簡単です。

ガンガジ   そうです。

簡単な事実なのに、誰もがそのように認めるのが嫌なのです。

(会場笑い)

なぜかと申しますとね、
私たちは、じぶんで作り上げたこの力に、
それはたくさんの時間や労力を注ぎこいできたからです。
そしてそれを、特別で素晴らしいと思いこんできたからです。
それを捨ててしまうと、無防備になってしまうと、勝手に決め込んだのです。傷つくかもしれませんしね。

でもね、ご自分を防御しても、どっちみちやっぱり傷つくんです。

なんてひどい冗談だったのでしょう。

(会場笑い)

 もし防御がうまくいくのでしたら話は別かもしれませんよ。
ところが実際は、防御をするとますます傷が深くなるのです。

傷を、苦悩に変えてしまうからです。

おわかりでしょうか?

傷は傷でしかありません。

例えば、
嫉妬は、痛みを伴いますね。
嫉妬するべきじゃないとか、嫉妬してもよいだとか、色々なことが言えるかもしれませんが、

嫉妬はもうすでにそこにある訳でしょう。
嫉妬という、人間体験の一部ですね。

それなら、それを感じてみてご覧になってはいかがでしょう。


「私は嫉妬しているわ。傷ついていて、恐れでいっぱいだわ。」
という具合にです。

そして、いかがでしょうか?

「愛しているのに。
どうしよう。
黙りこくって殻にとじこもり、嫌いになろうか。」
とおっしゃるかわりに、

傷つき、愛する。

傷つきながら愛する、というのは、いかがでしょうか?

私は皆様に、傷つきながら愛することの方を、お勧めしますね。

傷つくことには美しさがあります。
傷つくことはまったく人間的な感情です。

動物も嫉妬するのかどうかはわかりません。
私たちは、否定的な感情は人間特有のものだと思いがちですが、
蟻を研究なさった方のお話ですと、
蟻にもそれぞれに個性があるのだそうです。
私たちにとって、蟻は蟻にしか見えませんが、
仕事をしたくないから隠れている蟻がいたり、

その蟻をわざわざ探しに行って仕事に連れ戻す蟻がいたりするのだそうです。

(会場爆笑)

もっともっと蟻について研究してみれば、コメディアンタイプの蟻だとか、悲劇タイプの蟻だとかもいるのかもしれませんね。

(会場爆笑)

まるで、神と同じですねえ。

私たちの感じ方や感情は、いってみれば、芝居の中の一部なのです。
この貴重な人生を、傷つくことを避けながら生きている結果が、苦しみです。

死んだ人生ですね。

(質問者に向かって微笑みながら)

あなたの人生が死んだ人生だと申し上げているのではありませんよ。この特別なシナリオ、つまり、自分を閉じてしまい、虚ろになるという一般的な『ストーリー』に関して申し上げているのです。

『傷ついている物語』というのは、『傷つくという体験』とはまったく異なります。


『傷つく体験』は、ストーリーによって生じてくるのかもしれませんが、直接的な体験です。
そこでは、愛を覆い隠す必要などありません。

無表情になる必要も、うちひしがれる必要もありません。

ただ単に、
愛し、傷つく、それだけです。

 

 

 

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