目覚め | ガンガジとの対話
ガンガジが世界各地で様々な人々と行っている対話をご紹介します
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人々が言う悟りとは、一体どのような意味なのでしょうか?

 

質問者    馬鹿げた質問のようにも感じますが、明確にしたいのでおうかがいします。

 

言葉の問題なのかもしれませんが、

人々がいう、悟りとは、どういう意味なのでしょうか?

 

ガンガジ   私にもまったくわかりません。

 

(会場爆笑)

 

多分、彼らが欲しい何かのことでしょうね。

 

彼らが考える、なりたいもののことではないでしょうか。

 

神だとか、真我だとか、真理だとか、

自分が欲しいものの投影でしょう。

 

もしもあなたが、

この悟りという言葉を、無知という言葉と共に手放し、

また、目覚めという言葉も、眠りという言葉と共に手放し、

単に、ゆだねてご覧になるならば、

真実のあなたは、もうはじめからそこに在ったことがおわかりになるでしょう。

 

言葉には両極があります。なぜなら、マインドはそのように物事を見るからです。

ですから、そのどちらをも手放してご覧になることです。

 

悟ることもなく、眠ることもなく、ただ、そのままでいてご覧なさい。

そうすると、いかがでしょうか?

 

それが無心ということです。

 

私がみなさまと行っているのは悟るための訓練ではありません。


私が皆様に指し示しているのは、ただ単に、ここにあるのが、何なのか、

ずっと前から、常にここにある『それ』は何なのかの、自己検証です。

 

眠りを恐れたり、悟りを希求したり、

幸せを追求したり、惨めさを恐れたり、

不死を求めたり、死を恐れる、というように、

どのようなものであれ、逃げたり、求めたりすることで、

あなたは、もうすでにここにある大切な何かを見失ってしまいます。

 

それは、広大無辺な叡智です。

そしてそれが、すでにここにあります。

 

質問者    ありがとうございます。私の疑問が解決しました。

悟りというと、最終的に、自分というものがすっかり無くなってしまう状態のことなのかと思っていました。

 

ガンガジ   そのように定義づけている人々もいらっしゃるかもしれませんね。

 

質問者    目覚めても、そのもっと先に何かがあるような気がするのですが。

 

ガンガジ   その通りです。

先が、どこまでもずっと無限に広がっています。


完璧な目覚めがあり、その先に、もっと深い目覚めがあり、もっともっと深い目覚めがあり、まだまだ深い目覚めがあり、という具合に、延々と広がっています。

 

ニサルガダッタのことが書かれた記事を読んだことがあります。

今日、たまたまここに、彼のお弟子さんがいらっしゃるようですので、

思い出しましたが、

死に際、彼はこのように語ったそうです。

 

「私がこれまでに語ったことはすべて忘れてくれ。

微塵も語ってはいなかった。

表面にほんの少し触れた程度だった。」

 

(笑い)

 

まさにその通りですね。

 

そして、なんて素晴らしいのでしょう。

「よし、ゴールイン。もうこれでおしまい。」

ということがないのですから。

 

無限な可能性があります。

 

手放し、捨て去り、ゆだね、発見し、なにもわからずに、いる、

そして、存在の本質として、在る、という無限の可能性です。

 

ただここに在ることへの無限の可能性があります。

 

そうしてみた時、この無限さの中で真実の自分自身を発見することに比べて、

「『私』が何かになる」ことに夢中になるということが、

いかにちっぽけであるかがおわかりになるでしょう。

 

『私』は、かわいらしくもあり、哀れでもあるかもしれません。

でも、存在の本質を発見するという広大さに比べたら、本当にちっぽけです。

 

あなたは、『今ここにいる』ことを、こよなく愛しているとおっしゃいましたが、

その通りです。

 

たしかに、初めは勇気が必要でしょう。

例えば、恐怖だとか、おなじみのパターンの感情の中に飛び込む、

というような、進んで何かをする勇気が問われます。

でもその後は、あなたがおっしゃったとおり、勇気がどうのこうのというようなことではなくなります。

 

『豊潤な命そのもの』が、自ら意識的に生き、

マインドの傾向や制限や価値を見直し、手放し、

そして無限に深まっていくのです。


限りない感謝ですね。


これほどに大きな神秘があるでしょうか。




 

 

 

 

 

 

 

 

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深い目覚めの過程で障害となる神話とは


質問者    目覚めの過程で、障害となる神話や、私たちが手放さなければならない考え方のパターンというのはありますか?

ガンガジ   一番の障害は、悟りという何ものかが、どこか他のところにあるという神話ですね。

それが、ある特殊な状態だとか、達成して得る何ものかであるだとか、なにか特別なゴールであるというような考え、
つまり、 『意識』としてのあなたが、あなたの覚醒の源ではない、と信じ込むことです。

一番大きな神話はこれです。

小さな神話、例えば、
もし私が悟ったなら、何もかもあらゆることがわかってしまうだろう、とか、
悟った人は、他の人の心が全部読めてしまう、だとか、
悟ると、永遠に至福の状態である、とか、
悟った人には良いことしか起きない、決して悪いことは起きない、とか
そのような人々は、絶対に病気にならない、
身体的に死ぬことが無くなる、などというようなものは、
皆、この大きな神話から発生しています。

そして、このような考えは、生き物としての私たちとは全く関係がありません。私たちを分離させ、悟りを、対象としてとらえ、悟っていない『私』とおなじよう に、悟った人を対象としてとらえる古い考え方へと引き戻します。

そうなっ たとたんに、あなたのゴールは、どうしたらあの悟った人のようになれるのかということになります。そしてそこから、確実に思考のプロセスがはじまります。

世界にはたくさんの異なった伝統があり、それぞれに異なった神話があります。

私にとって、ラマナの、自己検証の素晴らしいところは、
『 あなたがしていることすべてを、止める』というところです。

概念化することを止める、

なぜなら、 神話は概念があるところに現れるからです。
概念なしには、神話は現れません。

私たちは誰もが物語を持っています。誰もが、物語の中に住んでいます。
ところが、それがいったん神話化されると、真理とは何かというゴールとなります。このようなことがラマナの場合にも起こりました。

人々は、彼のことを、内側で常に慈悲深く、いつも幸せな人間であると思っていますが、それは間違いです。
彼も人間でしたから、機嫌が悪いときもありました。
機嫌が悪いというのは、悟りという神話には当てはまらないと人々は思うわけです。

そしてラマナは、悟りそのものとあなたを切り離すのを止めるようにと言っています。

私たちが、あらゆる概念や神話のすべてを、進んで手放したとき、ここに在るものは何なのかがわかります。

質問者    解放的ですね。

「あなたは本当に優しいですね」と私があなたに申し上げましたら、
「いいえ、私はちっとも優しくなんかないです。」
とあなたはおっしゃい笑いましたよね。

私たちにとって、とても重要だと思うのは、
あなたも、私たちと同じように、イライラしたり、不機嫌だったり、怒ったりというような、あがったりさがったりする感情があるということを、
私たちが、感じたり知ったりすることですよね。

ガンガジ   その通りです。

ムードがあります。人間の身体がここにあります。
そして、
すべての人間の身体にとって何よりも素晴らしいのは、
今ここという意識のなかに、この人間の身体があります。

人間の身体の中に『意識』が宿るのではありません。
この無限大の『意識』、それを私は、『命』と呼んでいますが、
そのなかに人間の身体が現れるのです。

ですから、人間の身体は人間の身体として機能しています。
それはよくもあり、ときには悪くもあるのかもしれません。

優しいということに関して言えば、

ガンガジはもっと、優しくてもいいのかもしれません。
皆さんの不平不満に対して、余り我慢強くありませんね。

ですからね、
話を戻しますが、
リプタナンダの師であっ た、ニティアナンダに関する素敵な逸話があります。

人々が彼に会いにいったときのこと、ニティアナンダが、木の上に座り、やってくる弟子たちに向かって、ものを投げつけていたというのですね。
『もうこないでくれ。
誰にも会いたくない。
質問されるのは、まっぴらだ』と言ってね。。。

(爆笑)

意地悪でないほうがいいのはもちろんですが、

(笑い)

ありのままのあなた、
そのままのあなたでいてよいのです。

ただし、神聖なじれったさというのもときにはあるのかもしれません。

あなたの人生にとって、最も深淵な問題であるというのに、あなたはのらりくらりと過ごしている。
そのような自分自身に対してのじれったさは、素晴らしいですね。

(笑い)

ですから、
目覚めれば、そこには甘い光だけがあり、そうなれば私はずっと幸せで安全だ、というように、一方に偏った見方や神話を作り上げてしまっていると、意識の広大無限さを制限してしまうことになります。

私たちはもう既に満たされているのです。
生まれつき満たされています。

 


 


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